6月2010

シャッターの鍵が廻らない

文化シャッター
店舗入り口シャッターの鍵が廻らないと言われ、車に乗り込みます。鍵があるのに廻らないという依頼は、向かっている途中でキャンセルになることが多く、あまり好きではありません。八王子駅近辺の商店街に到着、キャンセルは回避できました。鍵穴を覗いても異物はなく、破損もなく、いたずらではありません。文化シャッターのよくある刻みキーです。潤滑剤も効果なし。ピックした後の操作がうまくいかず数回空回り。解錠した後、鍵を差し込み、動作を確認します。あれれ、何の問題もなくシリンダーは回転します。原因がさっぱりわかりません。ロッドの動きが固かったのかな。飲食店の開店準備なので、慌しく荷物の搬入が始まりました。作業スペースもないので、分解点検することなく、とりあえず様子を見てもらうこととなりました。

BMW530インロック

BMW530
BMWツーリングワゴンのインロックは、修理工場からの依頼です。敷地内にはポルシェやベンツなどの高級車が多い。BMWはナンバーがないですが新車ではありません。高年式ですから、内溝2トラックです。結論から言うと開錠方向が今までと逆でした。開錠方向と思っていた方向へのピックが決まりづらいので、施錠方向と思っている方向へ回します。この状態でタンブラー配列を頭に焼き付けていきます。このイメージでもう一度逆方向にピックしてみる、というのはよくやる方法です。さて、45度廻った状態から90度までまわして見ました。ハザードが2回点滅します。ドアノブを引っ張ってみます。あれ、開いちゃってら・・・・最近は、同じメーカーでも車種によるのか年式によるのか開錠方向がマチマチで、もう把握できません。
ツーリングワゴン
メカニックの人がインロックした状況を再現しようとします。ドアハンドルのキズを確認するため、ノブを少し引っ張っていたそうです。何度かやっているうちに、勝手にロックしたというのですが、どうにも再現しません。コンピュータ制御が複雑になっているからでしょうか、原因不明の不思議なインロックに時々出くわします。

MIWA NDS取付

kawajun室内錠
室内ドアの間仕切り錠は、室内側がサムターン、室外側は非常開装置といってマイナスドライバーで開錠できる仕組みになっています。お客さんの要望は、鍵で施開錠できるようにすること。室内錠のメーカーはKAWAJUN、仕入れたことがないですが、高級感があるので高そうです。シリンダー付き間仕切り錠が、製造されていれば
加工なしで交換できるでしょう。室内錠なのでシリンダーのみの仕入れはできないだろうし、玄関錠より高くなるかも知れないかな、だったらGIKENあたりのメーカーで近いサイズがないかな、などと考えを巡らせていました。いずれにしろ、持ち帰りの宿題になりそうです。結局、急ぎであること、別途面付錠を取り付けた方が料金も安くなることが理由で、その場でMIWA NDSを取り付けることになりました。
MIWA NDS
内開きドアなので、SK3ストライクを使うのですが、チリがなくドアを開けるときに擦れてしまいます。よく見ると、丁番側のチリが大きく、ドアが傾いているようです。室内ドアなのに旗丁番なので、ラッキーとばかりに丁番起こしで調整したら、3mmチリを確保できました。これでストライクプレートを埋め込まずに済ませられました。取付け完了後は、マキタのバッテリーが使える掃除機で、ちらばった木屑を吸い取ります。こいつは時々役立ちます。

エクストレイル鍵作

エクストレイル
H16年式Extrailの鍵作問い合わせをしてきたのは、中古車屋さん。
一応「イモビライザーは付いてないですか?」と確認します。数時間後、再度電話が来ました。「ディーラーが休みで確認は取れないが、付いている可能性はかなり低い、とりあえずメカニカルキーを作ってほしい」とのこと。
お客さんの自宅駐車場で、合流することになりました。
ドアシリンダーをピックして配列を読みます。デプス4が多く、その奥のLowは見えませんが、配列ルールを適用して、すぐに正解配列を割り出します。ドアシリンダーはスムーズに廻ります。
「おーやったあ、もう出来たのか!」ドアが廻れば、完成だと思うお客さんは多いですが、イグニッションで追加タンブラーがあるので、まだ完成ではありません。イグニション鍵穴を覗いて作業を続けます。追加2枚もカットしたところ、エンジンがかかりました。中古車屋さんが素朴な質問をしてきました。
「すごいなあ、何年くらいで独立できるもんなんですか?」

「いえ、いきなり独立しました」
「へっ?・・・・」
そうです、鍵屋は特殊です。他の多くの業種と違い、社員としての雇用機会は非常にレアです。リスクのないサラリーマンとして経験を積むことが出来ずに、自営で始めるケースがほとんどじゃないでしょうか。ですから、最初は苦労の連続だし、仕事も取れない、場数が少ないから技術も加速上昇しない、モチベーションも上がらないという悪循環にはまり、やめていく人が多いと思うのです。大手グループで求人募集していることがたまにあるようですが、技術の味噌となるところは、数年は教えてもらえないと聞きます。

セレナのシリンダー組替

ドアキーシリンダー
お付き合いのある自動車整備工場から、セレナのドアキーシリンダーの同一組み換えを依頼されました。年に数件ほどリピート頂いています。原因はまたもや車上荒らしだとのこと。本当に多くなっています。新品のシリンダーを分解すると、タンブラーはグリスがたっぷりです。配列を調べてメモを取り、新車のフロアに敷いたボードの上で作業します。今日初めて気づいたのですが、ボードの上だとすこぶる作業がしやすい。なぜ今までこういうカスタマイズをしなかったのか。リモコン付きキーの配列にあわせてM396タンブラーを入れ替えて完了です。ちなみにトヨタグループの車は現在キーナンバー指定でシリンダーを取り寄せることが可能になっています。修理工場の社長もさすが、このことを知っていました。でも、注文の際に免許証提示が必要らしく、手続きが面倒になっています。トヨタ車は昨年だったか、窃盗団が内溝キーをナンバーでコードカットして大量に車を盗む事件がありましたね。メーカーも対抗措置を取らざるを得ないんでしょう。トヨタとダイハツのタンブラー組み換えは今後激減かな・・・

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