4月2011

キーマシンのベルト切れる

伝動ベルトディンプルの合鍵40本、お世話になっている同業鍵屋さんより受け付けました。経緯はいろいろあり、忙しすぎてカットする時間が取れない工事系の鍵屋さん。昨日深夜、面付け鎌錠とブランクを受け取りました。翌日の朝一、マンションゴミ置き場に錠を取り付けて、合鍵40本は住民に渡す段取りです。本日は午前の工事以降、フリーです。午後はひたすら事務所でゴリゴリとカットします。10本切ると、もう厭きてきます。手のひらが疲れてきます。我慢して作業を続けます。カッターの回転が遅い。TLHブランクの材質はGSSより固いのか、と思いながら合鍵20本終了。21本目でトラブル発生。ばたばた音とともにカッターが廻らなくなりました。伝動ベルトが切れた、初めての経験。がっくりです。。特殊キーマシンよりによってこんなときに・・どうしようかと迷っていると緊急出動発生。現場2連発の後、帰宅したのが20時。帰り道、ホームセンターでベルトを探しましたが、やはり見つかりません。あるわけないよね。連休中なので、メーカーやら問屋さんに問いあわせできません。帰り道に代用できそうなゴムを沢山購入したので、2本重ねて使ってみます。回転は遅いけど何とか使えます。深いディンプルカットだと、速度半減。さらにゴムのパタパタ音がうるさい。不安を抱えながら、何とか残り20本カット終了。最悪、依頼元の鍵屋さん事務所にあるmatrixを使わせてもらうことを考えていました。請け負った作業を完遂できたのでとりあえず満足。使用頻度が少なくても、8年以上、車内に積んでいました。真夏の高温を考えると、店舗に設置するよりゴムの劣化が早いのでしょう。伝動ベルトのストックが必要だったかな。ディンプル合鍵依頼はいいとして、ウェーブ紛失作成依頼来たら、どうしようか。特殊キーマシンも車載用と事務所用にもう1台検討します。GW開け、伝動ベルト調達が急務です。

鍵開けと駐車スペース問題

公団道路日野市の公団住宅、玄関ドア鍵開け依頼。この団地は8年くらい前に鍵交換で何度か訪れた記憶があります。敷地内道路の様変わりに気付く。現在は一方通行になっている。目的のx号棟を見逃したので、もう一度公道に出て、入場し直す。時間ロス5分。さらに、ガードフェンスというのか、パイプガードというのか、バリケード設置が徹底されている。パイプガードは全て南京錠が付いている。駐車スペースがない。探すこと3分。だんだん嫌気が差す。俺は好き好んでここに来たんじゃないよー。ガードの外側に駐車している作業車は、おそらく管理事務所で手続きを取ったんでしょう。玄関開けなんて作業時間は3分かも知れないし、1時間かも知れない。通路に車を停めると、車幅の広い後続車は通行できなくなってしまうか。かといって、敷地外の公道に停めると違反が怖い。駐禁トラウマがまだ解消されていないからね。付近唯一の駐車スペースを見つけた。エントランス前の歩道半分を埋めて強引に駐車する。鍵屋のマー坊さんのように図太くいかなきゃダメだと思う。
公団ドア錠RA解錠作業自体は3分で終了。電話受付では、外国人なまりの日本語。モンゴル出身の外国人妻でした。「そうやって開けるんだー」随分明るい若奥様です。日本もどんどん外国人比率が高まっているね。急いでカギスター号に戻る。部外者の駐車を徹底的に排除しようとする集合住宅が増えています。新し目のマンションだと、遠隔操作のチェーンを下げないと、敷地内に入れない物件もありました。迷惑駐車対策だというのは分かるのですが、どうも排他的な意図を感じます。たとえ入居者でも、荷物の積み下ろしなどで、不便を感じることがあるんじゃないでしょうか。スケジュールが決まっている工事車両ならまだしも、トラブル系鍵屋は突発・緊急依頼なので、のんびり駐車するわけにもいきません。モラルの崩壊と、それを阻止するための不寛容さが混在する社会の風潮からすると、今後こういう集合住宅はどんどん増えるでしょう。困ったものです。

師匠のパイプ曲げ教室

トステムUR片道35kn,練馬の戸建賃貸玄関ドア。通常、交換でこんな遠方来ません。長時間の運転はあきる。お得意さんからの依頼で、TOSTEM2シリンダー交換。TOSTEMのURやらPSは通常在庫にしておかないといけない。遠方への現場2往復は極力避けたい。帰り道、久しぶり師匠宅に顔を出す。現場エピソード話を放出し合う。ピーク時は、毎日睡眠時間3時間、鍵業界のゴルゴ13と言わせしめた師匠。最近は完全にマイペース。鬼のように稼ぐスタンスを放棄したようです。暇があればよく解錠工具を作っている師匠、進化したパーツの一部を拝見する。進化をやめたら鍵屋はダメだ、とおっしゃる。
ステンレスパイプ過去に師匠に作って頂いた工具のショートバージョンを自分で作成したのですが、イマイチ。狭小住宅が増えており、ショートバージョンも必須。師匠に修正をお願いする。なだらかな曲線を描くようにしないと工具の挿入がきつい場合がある。芸術的な2次元のR、そして根元は官能的な3次元のR。強度を増すため、8mmステンレスパイプに6mmパイプを入れる。だから難易度がどんと上がる。その後にバーナーであぶって曲げていく。カギスターが2時間試行錯誤してうんざりした曲線を、10分ほどで美しく仕上げてしまった。さすが鍛冶屋の息子。これからのトラブル系鍵屋は、ステンパイプ曲げにも長けておく必要あり。師匠の手の動き、力の入れ方を凝視する。自分とは何かが違う。ビデオに取っておくべきだった。何度も動画を見たい。師匠は長嶋茂雄タイプなので、感性で説明する。論理的な説明が欲しいカギスターとすれ違いが起きる。長嶋監督に打撃不振の選手がアドバイスを求めたときのように、何を言っているのか理解できないフラストレーションが起きる。やはり自分で何度も練習するしかないようだ。

鍵交換のち駐禁ステッカー

マルティロックBH10年前にマルティロック玉座に交換した事務所からのリピート依頼。媒体は確かチラシポスティング。新米鍵屋時代、この頃はチラシの効果、あったなあ。すぐ近くのマンション1室に移転するそうです。まずは旧事務所の玉座を元々付いていたSHOWA玉座に戻す。昔のマルティ玉座はUCベースでした。現在はDAC2ベースです。お客さん、新しい事務所玄関ドア錠も同じタイプ、玉座だと言います。マルティ玉座を移設する段取りになりました。で、新しい事務所に到着。えーと、これは玉座ではなく、レバーハンドル錠LDSPです。素人目には同じに見えるのかなあ。引越し先もマルティロックなので、問題ないと思ったのか。マルティロックがお気に入りのようなので、新品シリンダーに交換します。交換と精算合わせて10分くらいかかったでしょうか。駐車禁止違反マンション前、路上の作業車に戻ると、フロントウインドウに駐車違反ステッカーあり・・赤字確定。一転ブルー。今年2回目。なぜか短時間駐車のときにやられてしまう。周囲の迷惑にならない広い道路、広い路側帯への駐車、周囲にコインパーキングなし、引越しに伴う他業者の車がマンション敷地に数台あり、遠慮して路上に駐車したこと・・・感情的な言い訳は抜きにして、駐禁の標識はあるのか?ああ、よくみりゃ100m向こうにあるね。確認開始時刻10:37、違反確定10:40、早業だ。駐車禁止の厳罰化以降、昨年まではまったく駐車違反はなかったのに、一転今年はハイペース。東京多摩地区の民間取締り要員も増員しているの?知り合いが、ステッカーを貼りそびれた取締り要員のセリフを耳にしたことがあるという。「いやーあれ、惜しかったね」やはりノルマか歩合があるんでしょう。競争のない取り締まり独占ビジネス、かなわない。仕事柄、年に数回は必要経費だと割り切るしかないのかな・・・

ハーレーFLH1340鍵作

ハーレー77y三鷹市の玉川上水沿いに目立つハーレー、そしてつなぎ姿で作業する人が視界に入った。駅近くの住宅街、袋小路やら一方通行やらで、右往左往。現場まで50mという位置にいたのに、10分以上かかってしまう。よくあることだ。77年式、FLH1340という車種らしい。ハーレーは車種・年式によってエースキーだったり奇妙な形状の刻みキーだったりと、種類が多すぎる。鍵穴に対面するまでは想像もできない。ピック先端が鍵穴奥の壁に接触したとたんに火花がバチバチと散る。先端が黒くなっている。イグでショート?漏電?おっかない。バッテリーを外して頂きました。ハンドルロック機能はない。数年前購入したときから鍵がなく、誰でも自由にON,ACCに回せてしまう。鍵があれば、この動きをロックできます。昨年ハーレーに出くわした現場を思い出します。ダブルホイールというんでしょうか、ブランクだけで内筒が廻ってしまうので、まともにインプレッションも出来ない。オオはまりした挙句、パーツ分解をしました。
FLH1340ようやく合致するブランクを見つけました。産業用ロックのA版ブランク。ブランクは左右対称だけど、片側刻み。例えるならH248のミニミニ版、片側タンブラー。お客さんがスマートフォン画面を見せる。「こんなキーじゃないでしょうか?」車種年式でネット検索した、キーの画像はやはり片側刻み。スマートフォンを巧みに操作する様子を実際に見たのが初めてなので驚きました。カギスターは外出時にまでネット環境が必要だと思ったことがありません。お客さんは整備の仕事柄なのか、役立っていると言います。これはジェネレーションGAPなのかい。仕事中、お腹の調子が悪くて、断続的に下腹部が痛みます。耐えろ耐えろと言い聞かす。これがなければ鍵作日和を満喫できたはずです。キャップが邪魔なので、バイスグリップが使えない。30年以上前なのに、予想外に精度が高く、時間がかかります。タンブラーは5枚だし、たいした作業ではないのですが、やはりあちこちの鍵屋に断られたそうです。まあ、大ハズレの場合もあるので、リスクを考えてしまうのも当然でしょう。

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