原付鍵作と就職相談at立川

横倒しスクーター立川駅南口近くの駐輪場、数台の自転車・バイクが将棋倒しになっています。倒れた自転車を起こし、お客さんのスクーターを移動させます。横倒しのスクーターも起こそうとすると、セキュリティアラームが発報。うるさいので後回しにします。honda Dioの鍵作製、作業中通りがかった心優しきサラリーマンも横倒しのスクーターを起こそうとしていました。やはりアラームにびっくりしてやめました。鍵作製は5分で完了、珍しくシャッターキー作成も依頼となりました。シャッターキーがなくても、誰でもシャッターを閉めることができるタイプです。そうでなければ依頼にならなかったでしょう。
ホンダDio美少年のまじめな学生さん、鍵屋の仕事に結構興味を持っています。来春卒業なのに、就職先が決まらない、職人的な仕事も候補に入れたい旨の話が出てきます。若い人は本当にかわいそうな時代です。大学を出ても時給800円のフリーターも多い時代、経済的に自立するのは厳しい。仕事は単なる経済行為ではありません。仕事がなければ、自分の社会的存在意義を感じにくくなり、人間的成長の機会にも恵まれない。鍵屋の仕事内容やら、私の独立経緯などをお話します。他の職人仕事と違い、給料を貰いながら、経験を積むという場がほぼない仕事です。だから、未経験で独立するケースがほとんどじゃないでしょうか。だから私は数年間深夜のバイトで食いつないで、底辺を這いずり回りました。しかも一人で完結する孤独な商売なので、心情を共有できる人もいない。開業同期組のほとんどは、経済的にあるいは精神的に折れました。ほとんどの鍵屋は自営レベルで、雇用を生むほどの市場はありません。しかも今後はカギ業界にも明るい兆しはありません。鍵屋に興味があるとしても、まずは社会人経験を積まなければいけないよ、と伝えます。職人的な仕事が好きなら、きちんと雇用してもらえる職種を選んだ方がいい。職人としての技術ベースは、鍵屋に転向したときも活かされるよ。うーん、就職相談の時間の方が断然長い現場となりました。

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