1月2011

SYM RV125JPカギ作成

シムSYM台湾製SYMのバイクは多摩市。過去にRV180という車種のカギ作成を経験している。そのときはM版ブランクを使用した。元々ホンダのバイクを製造していたメーカー、今回もホンダ用ブランクで鍵穴に入るものがありました。でも、フィット感が、イマイチ。K版ブランクでジャストフィットするものが見つかりました。タンブラーは5枚。
XVproRV125JP
インプしてみる。SPが大きい。キズがすごくわかりやすい。いいね。0.5刻みの4段差かな。サクっと完了しました。現在ブログを書きながら日テレを見ています。また天才鍵師の金庫開け企画。先日金庫開け講習を受けた、あの社長さんが出演している。まあテレビだから台本通りなんでしょう。バカ芸能人たちの浮かれた態度、私でも苛立つと思います。清水さんと同じく私も、工具を踏まれたりすると、キレそうになります。「工具は俺の命」といった気持ち、よーく分かります。住宅、車、バイクもやらずに金庫だけで数十年メシ食ってきた鍵師というのは、かなり希少です。金庫開けもデフレが加速しており、金庫の需要も少なくなっています。職人に対する価値が下がり続けている昨今。金庫だけでメシを食う鍵屋は、もう清水社長が最後かなあ、と考えてしまいます。

U9 CPNDRシル交換

MIWA UR逆マ
東大和市、築10年ほどのマンション玄関。主錠が逆マスター対応、初期型URのLA、同一キーで補助錠MIWA CPNDR-1ATが増設されている。中古マンションを購入したので、補助錠のみ鍵を交換したい、個別キーでよいとの依頼です。補助錠を交換する依頼というのは、珍しい。シリンダーのみでも部材費はほとんど変わらない。だからたいていは錠セットで交換します。4本脚のエスカッションが付いたMIWAの補助錠、当時はCPの呼称でしたが、現在ではBLの呼称になってますね。
U9 CPNDR-1 AT
シリンダーボディ形状は、現在のNDZとは違いますし、BLタイプのシリンダーとも違います。ボディ形状が違うとエスカッション穴にシリンダーが入りません。おまけにシリンダー固定のビスが昔はM4、現在はM6です。幸い、6年以上塩漬けのU9 CPNDRがありました。シリンダーのみを交換します。テールピースの長さは、エアタイト用でないので短い。既存URシリンダーのテールと入れ替えます。CPNDRは廃盤のはず。このシリンダー仕入ができるかな。MIWAは他社製品との互換性、あるいは自社の古い製品との互換性を意図的になくしているのか、と思うときがあります。

自転車後輪シル破錠

ブリジストン八王子、自転車のカギをなくしたという現場。ブリジストンだけど、後輪の錠はSANYOの刻印。過去に一度交換したらしい。4ピンだけど、キーはディンプルになる。ブランクCY12がフィットした。今回も、なじみの自転車屋に持っていけば、\2,000で交換してもらえるらしい。となると、カギ作成するより断然安い。\2,000で自転車屋さんに利益はあるの?その業界もデフレが進行しているのでしょうか。破壊してでも、解錠すればいいとの依頼です。ためしに数分ピックしてみる。キーウェイがきつく、上手くいきません。ピックにこだわると、随分時間がかかるかも知れない。どうせ交換するので、破壊解錠することにします。
シル切断ドリリングするには後部荷台が邪魔になる。シリンダーをグラインダーで輪切りカットしてみました。残ったピンを取り除き、内筒を回転させると、カンヌキが小気味よくスコンと音をたてて、引っ込みました。
このカギを作成するとなれば、たしかに大変でしょう。今後は自転車ディンプルキーの紛失鍵作製の依頼になることは、ほぼないと思います。自転車屋さんが格安で交換してくれますからね。

新日軽ステータス鍵交換

新日軽ステータスあつきあいのある不動産屋さんの自宅玄関ドア。鍵をなくしたので、交換する運びとなりました。20年ほど前に建築したときは、玄関ドアだけで100万円はかかったらしい。確かに高級感ある大きな玄関ドアです。ドア名称は新日軽ステータス。サッシメーカー供給のalpha5ピンシリンダー2個同です。非常にレアなシリンダーなので、対応するディンプルシリンダーはありません。過去にこのタイプのシリンダーを分解して、ピン組替をしたことがあり、えらく苦労したことを思い出します。今回は同じタイプのシリンダーを取り寄せました。alphaのサッシメーカーOEMシリンダーは代金が結構高く、ディンプルシリンダー2個同よりも高いことが多い。今回もそうでした。室内側ハンドルを外しても、室外側取っ手が取れません。何が引っかかっているのかと質外ハンドルの脚を見るとCリングのような部品が脚の周囲にはめこまれています。室外ハンドルがかなり大きいので、落ちないように工夫されているんですね。
2デッドボルト取り寄せたシリンダーの角芯テールの長さが既存よりも10mm短い。サムターン側に届くのか心配になりましたが、ノープロブレム。この錠ケース、デッドボルトが2個あります。以前にも一度見たことがあります。サムタン45度回転で1つ目のデッドボルトが突出、90度回転して2つ目のデッドボルトが突出します。20年前に、このような日本製の錠ケースが開発されていたことに、驚きます。当時としてはかなり画期的で、最高級の玄関ドアシリーズのみに採用されていたんでしょうか。どういうメカニズムなのか、ケースを分解して見てみたい。

自動ドア錠修正at昭島

棒鍵
カギスター事務所から100mほどの現場、整体屋さんの店舗入り口。棒カギを使う自動ドア錠のケースが垂れ下がり、引きずっています。自動ドアの機能は使用しておらず、ベルトを抜いて、電源を落としている。ただの引戸として使用していますが、ボルトで吊ったドアなので着脱が必要です。かなり古いドア、棒鍵のヘッドは三つ葉デザインなので、SHOWAかなWESTかな。
レバータンブラー錠着脱してみると、框の奥にあるケース固定ビスが一つない。ねじ穴が広がり、バカになっています。もう一方は木ねじを使っています。M4バカ穴をM5タップで切りなおす。あまり奥までタップをまわすと、ガラスに当たりそうで怖い。確認しながら慎重に作業します。古いアルミサッシに取り付けてある錠は、木ねじをちょくちょく見かける。ビスの選定がいい加減なサッシ屋が多い。でも30年以上トラブルなく活躍したから、文句を言われるレベルではないかも知れません。棒鍵のレバータンブラー錠は、メカニズムがシンプルだから、まだまだ10年以上はもつのでしょう。作業後、地元商店街の荒廃ぶりを嘆く会話になりました。大店法の規制緩和により、ショッピングモールへ車で向かう生活スタイルが主流。流通・小売・飲食の個人商店は壊滅状態です。整体屋さんも鍵屋も、技術と知識を駆使する商売なので、資本の論理が働きにくい。合理化もできず、下請け構造がない。だからお互い生き残れているんでしょう。とはいえ、整体屋さんも脱サラ開業組が増えており、懸念材料がないとはいえないようです。

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