師匠のパイプ曲げ教室

トステムUR片道35kn,練馬の戸建賃貸玄関ドア。通常、交換でこんな遠方来ません。長時間の運転はあきる。お得意さんからの依頼で、TOSTEM2シリンダー交換。TOSTEMのURやらPSは通常在庫にしておかないといけない。遠方への現場2往復は極力避けたい。帰り道、久しぶり師匠宅に顔を出す。現場エピソード話を放出し合う。ピーク時は、毎日睡眠時間3時間、鍵業界のゴルゴ13と言わせしめた師匠。最近は完全にマイペース。鬼のように稼ぐスタンスを放棄したようです。暇があればよく解錠工具を作っている師匠、進化したパーツの一部を拝見する。進化をやめたら鍵屋はダメだ、とおっしゃる。
ステンレスパイプ過去に師匠に作って頂いた工具のショートバージョンを自分で作成したのですが、イマイチ。狭小住宅が増えており、ショートバージョンも必須。師匠に修正をお願いする。なだらかな曲線を描くようにしないと工具の挿入がきつい場合がある。芸術的な2次元のR、そして根元は官能的な3次元のR。強度を増すため、8mmステンレスパイプに6mmパイプを入れる。だから難易度がどんと上がる。その後にバーナーであぶって曲げていく。カギスターが2時間試行錯誤してうんざりした曲線を、10分ほどで美しく仕上げてしまった。さすが鍛冶屋の息子。これからのトラブル系鍵屋は、ステンパイプ曲げにも長けておく必要あり。師匠の手の動き、力の入れ方を凝視する。自分とは何かが違う。ビデオに取っておくべきだった。何度も動画を見たい。師匠は長嶋茂雄タイプなので、感性で説明する。論理的な説明が欲しいカギスターとすれ違いが起きる。長嶋監督に打撃不振の選手がアドバイスを求めたときのように、何を言っているのか理解できないフラストレーションが起きる。やはり自分で何度も練習するしかないようだ。

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