鍵屋カギスターの現場工事日記
車
早朝インロックが多い。あきる野方面へ向かう途中、対向車線に500mの待ち行列を見る。ガソリンスタンドで給油するために、2時間は必要なようです。多くの人がプライベート利用をやめない。だから、インロックも発生する。でも、自転車を多く見るようにもなりました。現場のセルシオは98y、イモビ標準搭載です。鍵開けには関係ありません。駐車錠でエンジンをかけたまま、車を離れたところ勝手にロックしたという。セルシオで電気的な誤動作ロックはあまり聞きません。内溝ショートだから楽勝だと思っていましたが、ハズレ。10分かかってしまいました。
その後は、マンション玄関シリンダーの見積もり。逆マスター対応MIWA JNのプッシュプル錠2ロック。JNはOEMシリンダーなので納期もかかるし、料金も高い。通常納期5週間です。問屋さんに聞くと、震災被害地域の住宅優先となるので、さらに納期がかかるかも知れないそうです。阪神淡路大震災のときも、復興住宅特需のため、納期が余計にかかったらしい。仕方ありません。
久々の早朝インロック。八王子駅近辺の国道ルートが信じられないくらい空いている。通常8時台の出動だと、結構な渋滞を予想して到着時刻を伝えるのですが、予想より20分早く着きました。なるほど、通勤で車の使用をあきらめている人が多いのか。そして、普段プライベート利用がかなり多いのでしょう。フロンティア、という車名、初めて聞くので、旧車と思っていたら、違う。日産の逆輸入ピックアップトラックでした。通勤のためエンジンをかけた状態でインロック、本人はもう別の手段で会社へ行ったようです。同居のご両親が立会いました。国内同様M396タイプですが、左ハンドルだと解錠方向が右回し。M396の右回しはきついなー。一度左回しして、正解配列を脳に焼き付けました。帰り道、計画停電により信号機の点いているエリアと点いていないエリアがありました。亡国・無能政権を選んだツケがあちこちに及んでいる。ダメ菅の指導力の欠如を海外にも、叩かれてます。昨夜22時過ぎの出動帰り、入間市の国道16号にて、閉店しているガソリンスタンドへのトラック大行列を見ました。翌朝の開店を待たなければならないなんて、切迫した事態です。
午後は180SXインロック、青梅市。古いM301タイプだと、解錠方向が逆になります。シリンダーがグダグダなので、ピック完了していることに気付かず、焦りました。これ以上、押すタンブラーはないのに、なぜ廻らない？と不思議に思うこと1分ほど。テンションを強めにすれば、内筒が回転しました。ドライバーは無垢な若者です。「君ねー、この状況でプライベートや遊びで車使うなよー」と言いたい。しかし、私も本日は結構無駄な距離を走りました。八王子方面へ3往復、青梅方面へ1回、合計100km。同じ時間帯に八王子の依頼が固まれば、走行距離は半分で済んだのに。普段は、ガソリン消費を意識しません。とはいえ、トラブル依頼は、例外なく「今すぐ来て！」なので、効率化を考えられないのです。
ロードサービス出動。福生へ向かう途中、停電発生。街灯と信号機のほとんどが明かりを消した。真っ暗な世界、異次元ワールド。主要な交差点では、警察官が交通整理をしている。住宅街に入ると、暗闇になる。山道か、これ。歩行者と自転車に注意を払いながら、トロトロ走る。現場近くで、携帯電話の発信がなかなか出来ない。過疎地へ出動したみたいだ。ようやく電話がつながる。デリボーイ、これは初めてかな。タンブラーがなんと片側6枚。M311タイプ、まだ現役で走っているんですね。帰りは大渋滞、信号機が点灯しない交差点での右左折が怖い。でも皆が譲り合いの精神でのんびり走っていましたね。車中のラジオで天皇陛下のお言葉を拝聴し、うるっとしてしまいました。
昼間の出動は、グランビアのインロック。八王子方面、どこでどれだけの渋滞が発生するかわからない。1時間はかかるかも知れない、と言うと通常は絶対に依頼に結びつかない。でも今回は了承されました。こういう事態だから、お客さんも時間に対して寛容になっているみたい。非常事態に近い状況でも、ちょくちょくインロックは発生しますね。
PTクルーザーの鍵開けは、もう20台以上出くわしているはず。本当にインロックの多い車です。雪のせいか、八王子バイパスが結構な渋滞。この冬最後の雪であってほしい。自宅駐車場でエンジンがかかったままの車内では、ポメラニアンが静かにこちらを見つめています。おとなしい犬でよかった。ピック中、おじさんが傘をさして、降りしきる雪から守ってくれます。ほどなく解錠、ガチャという解除音。おじさんも安堵したのか、車が勝手にロックした経緯を話しかけます。私は工具をかたづけながら、相槌を打ちます。
しばらくしてレバーハンドルを引いても、ドア開かない。あれ？解錠方向逆だった？2006年式、経験上、間違ってないはず。工具を取り出して仕切り直し、反対方向へピックします。ガチャ音が出ますが、ロックボタンが上がりません。またまた、最初ピックした方向へやり直し。回転角度45度で、テンションをキープ。ロックボタンは一瞬上がり、すぐに下がります。内筒にはニュートラル位置に戻ろうとする力が働く。この動作が5秒間隔で起きます。異常な動作なのか、セキュリティ設定によるものなのか。ロックボタンが上がる一瞬に合わせて、後ろのドアをお客さんに開けてもらいました。取り出したキーで鍵穴を回して動作確認しても、同じ現象です。リモコン以外での開錠を、極力排除する設定になっているんでしょうか。エンジンをかけていてもインロックが発生するのも不思議です。3回もピックさせるとは、強敵だ。
立川市、94yBMW M3カギ閉じこみ。久しぶりのBMW4トラです。解錠方向へのピックが、やはりなかなか決まらない。時間に余裕があれば、ずっとトライします。解錠方向だと、ガチガチに固いタンブラーに負けない、強いピックが必要です。通常のＬピックでは無理でしょう。年がら年中、車インロック作業をやっているカギスター、このお客さん、あまり待たせられないという雰囲気を背中から感じ取ります。施錠方向には、すこぶる簡単にピックできます。一発反転して、解錠方向へ回しました。一発反転は、リスクがあるよという話を同業者から耳にしたことがあります。でも、過去一度もフェイスキャップが緩んだことはありません。ドアを開けると、セキュリティアラームが鳴ります。イモビライザーは付いていません。後付のセキュリティシステムリモコンをなくしたそうです。車内のメカニカルキーでエンジンを始動すれば、アラームが鳴り止むのでは？お客さんいわく、セキュリティを解除しないと、エンジンを始動できないそうです。解除の仕方が分からないので、分かる人に電話で確認するそうです。ドアを閉めれば、アラームが鳴り止みます。イモビライザーなしでも、エンジンを始動できないセキュリティシステムが可能なんですね。
夕刻、駅前タワーパーキングで車の鍵作製依頼が入りました。カギをなくして車を動かせない、移動できない車が迷惑な状態になっている。大至急の要請。なぜか、もっとも渋滞する時間帯に緊急出動要請が多い。2分で身支度、出動。5分後に着信音。大きくため息。「カギ、見つかったんですか？」と聞いてみる。思った通りの回答。トラブル系鍵屋なら、仕方ない。とはいえ、連発すると、お客さんの緊急要請を真に受けるのがアホらしくなることがある。キャンセル恐怖症と名づける。緊急依頼のキャンセル電話は、ほとんどが10分以内に来る。鍵屋仲間の指摘どおり、時間に余裕を持たせて到着時間を伝え、10分待機するやり方がいいのかな。この方法で、キャンセル確率を大幅ダウンさせることが出来る。
