DelicaLeo金庫ダイヤル解錠

業務用金庫ダイヤル

DelicaLeo

紹介ルートで業務用金庫のダイヤル解錠依頼が入りました。鍵屋として初の埼玉県日高市の現場です。距離は30kmくらいですが、地名がマイナーというかほとんど耳にしません。周囲は田畑や更地が多く、建物の密度の低さに驚きました。のどかで牧歌的な風景は好きなのですが、鍵屋という商売は成立し得ない地域です。中古の一軒家を購入して数年のお客さん、高さ120cmのデリカレオ金庫は購入当時から備え付けてあったそうです。重量は300kgくらいあるでしょうか。床下にはコンクリを埋めこんでいるらしい。前の住人が商売をされていたようです。ダイヤル番号は知らないまま、テープでダイヤルを固定し、KISのキーのみで使用していた状況です。そして先日、空き巣に入られダイヤルを回されたという次第です。当然解錠は出来ませんね。オートダイヤラーをセッティングして待ち時間中、物置部屋の円筒錠、これが壊れていて、交換依頼を受けます。ULW-5Eを部材代金だけ頂き、取付代金をサービスさせてもらう流れになりました。切欠きが小さいので、あちこち追加加工したのですが、加工作業でハチの群れが現れ、何度か作業中断。労力としては円筒錠取付けのほうが大きかったという、妙な金庫ダイヤル開け現場でした。ダイアラーは2時間少したったところで、ガシャッと停止してくれました。ダイヤル座を取り外して、お好みの番号に変換、操作説明をして完了です。長丁場にならなくてホッとしながら帰路に着けました。

TITANキーシリンダー故障

kwikset

TITANサムラッチ錠

日野市の輸入住宅、親子扉のTITANサムラッチ錠。夜の鍵交換依頼は故障が原因でした。TITANのキーシリンダーは10年ほどで内筒ごとすっぽり抜けています。前回のTITANトラブルもそうでしたが、テールを固定するスナップリングが外れやすいようです。これが外れると一体になった内筒も抜けてしまいます。日本製と違い、US製は作りが雑なんですね。同じものに交換しても寿命が短いので、WEST917ディンプルキーに交換を毎度おすすめしています。合鍵もその場でカットして完了です。キーシリンダーの耐久性は心配ないですが、チューブラデッドの劣化が気になりました。こちらのほうが先に壊れるでしょう。

マンションポスト錠取付け

ポストの鍵

ポスト錠

立川駅近くの繁華街、築30年ほどのマンション、ポストの鍵が1本もないそうです。マンション前の路上に車を停めて、駐禁を気にしながらの作業となります。最初は鍵を作るということで大体の見積もりを回答していました。鍵穴を除くと普通のシリンダー錠ではない。上下にタンブラーが4枚ずつありますが、上下に動くタンブラーではありません。手前のタンブラーを押すと、全体が前後にスライドします。びっくりです。メーカーはタキゲンあたりで出来合いキーじゃないかと思いました。とりあえず裏側のカムを外して解錠、カムロックを外して問屋さんに持ち込みます。メーカーも不明、廃盤じゃないのかと言われました。こういう金物は、名の知れていないメーカーが一時期製造していて、すでに倒産しているというケースも多くあります。
ポストカムロック

KR-57

肝心なのはカラーからカムまでの距離です。ダメ元で寸法の近いカムロックを2つほど仕入れてみました。この距離がぴったり合うカムロックがありました。でもシリンダー外径が大きいので、穴を広げる加工をします。ヤスリの切削音が、ギーコギーコと、マンションロビーに反響します。不快だけど、これを乗り越えないと取付け出来ません。鍵屋13年でポストカムロックの加工取付けというのは初めてでした。

ステップワゴン紛失鍵トラブル

ホンダ ステップワゴン

honda stepWG

パチンコ屋の駐車場に停めたホンダ ステップWGの鍵を紛失したそうです。年式がH13なので刻みキーかと思っていたら、ウェーブでした。オデッセイだとH15くらいからウェーブキーになっていた記憶があります。ホンダのウェーブは毎度それほど時間がかからないのですが、今回ははまりました・・・摩耗の状態が激しいのがわかったので助手席から攻めたのですが、それでもハッチが回らない、スムーズに回らないなどの紆余曲折があります。イグニッション追加のインプレッション傷も見えてこない。ハンドルロックを解除できていても、傷がほとんど出ません。多少トライアウト的にカットしていきながら、ようやくすべての鍵穴で回るキーを完成出来ました。
ホンダ キー

MT-7

作業中、当然お客さんはプレイ中、どうやら鍵作料金以上に大勝したらしく、当初「高いな」と言われた金額も「まあいいか」に変わりました。そんなもんかいな・・・。お客さんいわく、なくしたキーも最近回らなくなることがあったそうです。ホンダのウェーブキーは摩耗に弱くトラブルがポツポツあります。そんな状態の鍵作となると、今回のようにハマる可能性が十分あります。今後は10年落ち以上のホンダウェーブキーにちょくちょく当たるのが、少し気がかりです・・

ベンツCクラス鍵作開け

C200kompressor

メルセデスC200

04yメルセデスC200 kompressorのトランクインロックです。トランクの鍵穴が下向きのため、ドアをピックした鍵屋さんは撤収したそうです。ベンツのトランクインロックだとドアを開けても、トランクを開ける術はありません。右ハンドルの運転席ドアと壁の間は作業するには十分なスペースがあり、助かりました。一応、ベンツ2トラ用の専用ピックを試しますが、回る気配が全くなし。ドアから読んで作成することにします。ピックして配列読みの時間は数分ですが、毎度キーカットに時間がかかります。2トラ用ジグとデプスキーだと作業が面倒くさく、30分くらいかかりました。使用頻度が少ないので、なんとか我慢できます。
C200トランク

トランク鍵穴

ドアでスムーズに回る鍵をトランクに差し込みます。いつもの90度回して押しこむ、という操作が出来ません。キーが不完全なのか、戸惑います。45度回した状態でレバーを引っ張ればトランクは開くのでした。車種年式によって操作が違うようです。年配のお客さんは定年間近なのでしょうか、「定年後はあなたのような感謝される職人仕事を考えている」と言われました。鍵屋って楽しく稼げる商売に見えるんでしょうか?職人としてのベースのない人が年配で鍵屋なんて始めると、とてつもなく苦労するでしょう。挫折する確率がかなり高いと思います。今日のように、ぽかぽか陽気の昼間で、作業しやすく感謝される現場とはまったく正反対の現場だってあるわけです。鍵師という仕事に幻想を抱いている人には、毎度私の本音をお伝えして「やめたほうがいい」と言います。

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