ロードサービスから聞いたトラブル状況は「インロック」のみです。HONDA FIT新車、オーナーのおじさんは鍵を持っているじゃないか。リモコンが効かず、いつも乗り込んでいる助手席ドアが開かない状態です。高年式車は、運転席ドア以外に鍵穴がないのが当然になってきています。で、運転席ドアは壁にべったり、10cm程度しか開かず、人間が入り込むことは出来ません。最近、オペレータからの状況連絡が適当なケースが多くなっています。おじさんは、ちゃんと状況を保険会社に伝えたと言います。どこで伝達情報が抜け落ちたのか、がっくりするのは現場で作業する側です。まずは運転席ドアにタオルをあてがい養生します。ドア塗装に傷を付けたら売上の数倍もの弁償になります。運転席ドア隙間から助手席ロックボタンを倒す作業を開始します。数分後、レッカー業者が到着しました。これも私は聞いていない。レッカー屋さん、ジャッキアップして移動させるために来たそうです。最悪コンピュータ故障も考えて、ディーラーまで運ぶかも知れないらしい。この時点でモチベーション0になったので、ジャッキアップ作業の見学を行います。
前輪を台車に乗せて、車体を左に方向転換します。ちゃんと運転席ドアを開けられるようになりました。作業員が車内に入り、確認します。「スモールが点きっぱなしですね・・・」。おじさん、「そういや、昨日夜に使ったな・・・・」単なるバッテリー上がりでも、レッカー屋さんが出動することが今後増えるのでしょう。従来どおり助手席に鍵穴があれば、お客さん自身で車内に乗り込み、原因がわかったはずです。知り合いにジャンピングしてもらえば、ロードサービスを手配する事案自体発生しなかったわけです。メーカーは行き過ぎたセキュリティ対策をカバーするべく、24時間365日出動する体制を作るべきじゃないのか、なんて思います。理由がわからないダブルブッキングでカギスターが出動した意味はありませんでした。
11月 22, 2011 12:00 AM|
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立川駅南口近くの駐輪場、数台の自転車・バイクが将棋倒しになっています。倒れた自転車を起こし、お客さんのスクーターを移動させます。横倒しのスクーターも起こそうとすると、セキュリティアラームが発報。うるさいので後回しにします。honda Dioの鍵作製、作業中通りがかった心優しきサラリーマンも横倒しのスクーターを起こそうとしていました。やはりアラームにびっくりしてやめました。鍵作製は5分で完了、珍しくシャッターキー作成も依頼となりました。シャッターキーがなくても、誰でもシャッターを閉めることができるタイプです。そうでなければ依頼にならなかったでしょう。
美少年のまじめな学生さん、鍵屋の仕事に結構興味を持っています。来春卒業なのに、就職先が決まらない、職人的な仕事も候補に入れたい旨の話が出てきます。若い人は本当にかわいそうな時代です。大学を出ても時給800円のフリーターも多い時代、経済的に自立するのは厳しい。仕事は単なる経済行為ではありません。仕事がなければ、自分の社会的存在意義を感じにくくなり、人間的成長の機会にも恵まれない。鍵屋の仕事内容やら、私の独立経緯などをお話します。他の職人仕事と違い、給料を貰いながら、経験を積むという場がほぼない仕事です。だから、未経験で独立するケースがほとんどじゃないでしょうか。だから私は数年間深夜のバイトで食いつないで、底辺を這いずり回りました。しかも一人で完結する孤独な商売なので、心情を共有できる人もいない。開業同期組のほとんどは、経済的にあるいは精神的に折れました。ほとんどの鍵屋は自営レベルで、雇用を生むほどの市場はありません。しかも今後はカギ業界にも明るい兆しはありません。鍵屋に興味があるとしても、まずは社会人経験を積まなければいけないよ、と伝えます。職人的な仕事が好きなら、きちんと雇用してもらえる職種を選んだ方がいい。職人としての技術ベースは、鍵屋に転向したときも活かされるよ。うーん、就職相談の時間の方が断然長い現場となりました。
11月 17, 2011 5:43 PM|
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多摩市の大学構内。yamaha原付のカギなし作成依頼です。守衛所から先の敷地は、バイクで走ることは禁止されている旨表示があります。ちょうど下校する学生が多い時刻、バイクのエンジンをかけて走る学生に大きな喝の声が響きます。「コラー!」先生が大きな声で叱っています。ちゃんと叱ってやれる先生がいるのは良いことです。お客さんのバイクはテニスコートの向こう側、一番奥にあるので、工具箱を持って歩きます。ちょうど薄暗くなり始める時間帯なので、明るいうちに済ませたいと考える自分に気づきました。まさか?眼力の衰えを心配しているのか?認めたくない自分がいます。
ヤマハのバイクを見た途端に、「これ原付?」と自然に質問が出てきました。TZR50というのは250ccのボディを50ccに流用したバイクだそうです。ブランクは一番よく出くわすタイプ、7枚タンブラーです。配列読んで、100m先の車載コードマシンで念のため浅くカット。インプレッションで傷を確認してから修正します。鍵穴でスムーズに回ることを確認。再度クルマに戻り、きっちりカットします。3往復はしたくなかった。デフレだ不景気だって、学生には関係ないですね。テニスやブラスバンド、いろんな部活動が始まり賑やかな光景です。元気な学生たちを見て、活力をもらった気がします。
11月 16, 2011 5:27 PM|
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「オプナスの鍵が空回りする」という症状は何度も依頼を受けています。施錠できないので、お客さんが出勤できないそうです。(あーまた、LSPだろうなあ)と思いつつ現場の玄関ドアを確認します。思ったとおり、MMXシリンダーのテールが錠ケースのダルマに届かない状態です。交換は大手管理会社の社員が行うのでしょう。中途半端な鍵交換をすると、こういうトラブルを引き起こします。オプナスLSPのシリンダーは他社製と大きく異なる点があります。シリンダー側からオネジが出ており、サムターン側からパイプ状のメネジを締めます。ビス露出型サムターンの場合、通常のシリンダーに交換するとなると、M5ロングで頭の小さくて低いビスが必要になります。お客さん、誰かにいたずらをされたのではないかと不安だと言います。なぜこうなったのか、メカニズムをきちんと説明したら理解してくれました。
お客さんによく勘違いされるのですが、私は大手管理会社の社員ではありません。下請けの鍵屋ですよ、と伝えます。話がいろんな方向へ飛び火していくうちに、路上駐車の車が気になり始めました。法改正されていない3年前なら、もっと気長に会話を続けるんだけどね。なるほど、駐車禁止の厳罰化は、人間同士のコミュニケーションまでドライにしてしまう。地方都市では居酒屋などの飲食店営業がずいぶん厳しくなったと聞きます。行き過ぎた法改正は、人間関係の潤いをなくし、希薄化させていくこともあるのだと感じます。
11月 15, 2011 3:12 PM|
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立川市の分譲マンション、キーシステム変更見積依頼を受けました。既存のキーシステムは既に廃盤のMIWA ECなので、シリンダー交換は出来ないし、子鍵注文もできません。入居者からは不便だと苦情が出ているようです。居住者玄関および共有部分のシリンダーを一通り確認します。機械室やポンプ室、管理用倉庫などはディスクシリンダーですが、これらは変更しません。集合玄関機はNational製で、初めて出くわすタイプです。アイホンと違って裏蓋を外さないと、キースイッチが現れませんね。
管理会社からの電話依頼ですが、立会うのは管理人さんのみです。管理人さんも連絡を受けていなかったようで驚いています。管理人さんがとてもよい人だったので、気持ちよく作業が出来ました。具体的な要望は管理会社から聞き取れません。ディンプルキーにしてくれ、とだけ聞きました。おそらくアイミツだと思います。新しいキーの種類を何にするか、個人的には一番トラブルが少ないと感じるV18で提案したいところです。V18ならキーチェンジシステムを選択できるのが利点だと思います。いずれにしろ、この手の見積は管理組合の会合が何度も行われます。正式に受注することになるとしても、来年以降に決定するでしょう。
11月 14, 2011 12:00 AM|
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