ekワゴン鍵修理at府中市
ホンダの中古車ディーラー、オートテラスさんの展示場です。「成約した車の運転席ドアで、キーが廻らない」とのお話を伺っています。すでにEKワゴンのシリンダーを取り外してくれています。H16年式、中古で仕入れた車だそうです。事故による板金でシリンダーも交換したために、別鍵になっているんじゃないでしょうか、と返答をしています。タンブラー組替のつもりで、やって来ました。でも純正キーの刻印と、シリンダーボディの刻印が同じ。交換しているわけじゃないね。じゃあ車上荒らしによる故障、破損?外観上はまったく問題ありません。クリーナーを吹いても解決しません。鍵穴を覗くと、ガチガチで動かないタンブラーがある。これをピックしろと言われても不可能な状態。
原因を探るためにフェイスキャップを外して、分解しましょう。専用工具を使うとはいえ、慎重にやらないと薄いスチールのキャップ端に切れ目が入ります。かなり力を入れるので、レザーグローブをはめます。素手だと確実に指の皮膚がめくれます。ようやく内筒を抜き取りました。動かないタンブラーにはクリーム色の固着物があります。固着物を、内筒のあちこちに発見できました。グリスが劣化して、カチカチに固くなっています。これではタンブラー君が動けません。固着物をすべて取り除き、ブレーキクリーナで洗い流します。最後にグリスを少量塗ります。前ユーザーは、リモコンだけで解錠施錠を行っていたんでしょう。鍵穴をまったく使わないと、こうなりやすいということかな。