家賃滞納、強制執行
3週間ほど前に、強制執行催告で解錠・施錠した物件、羽村市。すでに運送用トラックと荷運び隊がスタンバイしています。これだけ力を入れるのだから、家賃滞納も2ヶ月や3ヶ月ではないんでしょう。管理会社なら、部屋のスペアキーを持っているはず、と思う人が多いです。でも、一切合鍵を保有しない大手管理会社もあります。不法侵入などのトラブルがあった場合に、あらぬ疑いをかけられないためでしょうか、そんな話を聞いたことがあります。自営業サイズの不動産なら、大家さん立会いで破錠してでも解錠、即交換というケースが多いです。しかし、大手賃貸管理会社となると、きちんと法手続きを取りますね。催告では、無破壊解錠が前提です。玄関ドア脇に警告書のような書類を貼り付けて、また施錠します。同業鍵屋さんに聞くと、裁判所が行う強制執行と税務署が行う強制執行は条件が違うようです。同業の鍵屋さんが行う、税務署が依頼元の強制執行は破錠してもよいとのこと。私の場合、競売物件がほとんど、裁判所による執行です。催告でも解決しないとなった本日は断行なので、破錠による解錠も認められます。「今日は壊しちゃってもいいよ」と言われました。破錠の方が面倒で時間がかかるってこと、素人はわからない。
この管理会社特有のオプナスシリンダーはU9同様ロッキングバー方式です。U13シリンダーのような構造に加えて、キーチェンジを可能にするためのタンブラーも13枚入っています。今の時代、内部構造に詳しくてもあまり意味がないね。どの住宅シリンダーもピックなんて不可能なのだから。破錠するためなら、構造を理解しておくと役立つときがあるかも知れません。室内の家具はかなり片付けられた様子。夜逃げに近いか。部屋の荷物は一定期間、運送会社で保管する必要があります。保管費用も10万単位のはずです。家賃も払わないような入居者に請求しても、回収はほぼ無理ですかね。きちんと合法的に滞納者を追い出して、新しい入居者を早く入れることが目的なんでしょう。鍵屋はもう用なしなので、書類にサインしてもらい、そそくさと引き揚げます。