風呂場から出られない
家族が入浴中、風呂のドアが開かなくなった、との連絡を奥さんから受けました。風呂に使われる表示錠は、耐久性が低く、湿気だらけの環境にさらされています。腐食あるいはラッチボルトの故障だろうと、推測しながら日野市の現場に到着です。風呂ドアの表示錠のノブはすでに取り外されています。切欠穴の向こうには、ご主人と小さい子供さんがいます。この状態で、いろいろとやってみたらしい。内開きなのがやっかいです。角芯穴は空回りします。切欠穴を通していくつかの工具をご主人に渡し、ドア隙間からラッチボルトを引っ込む作業をお願いしました。どうにもラッチボルトは沈まないので、私が外側からチューブララッチを破壊して、ラッチを引き抜きます。円筒錠のような大きい切欠穴だったので、作業がだいぶ楽でした。作業後、ご主人が言います。
「一人暮らしで、こういう状態になったら大変ですね」
確かにそのとおり。風呂の中に閉じ込められたら、そもそも誰にも連絡できない状況に追い込まれるので、精神的にパニックになることも十分考えられます。