YKKap玄関の鍵折れ
立川市、戸建のキーが折れたという現場です。玄関ドアは、YKKapのでっかい小判座に鍵穴2つ。カタログで見たことある。実物に出くわしたのは、鍵師10年目で初めて。たいていお客さんは、自宅の鍵を「普通の鍵」と表現します。全然普通じゃないよ、この錠は。上側のシリンダーの中に折れたURの鍵が残っています。下側の本締錠にはシリンダーもサムターンもない。仕組みを理解するのに時間を要しました。グレモン錠と同じようなメカニズムなのだと分かりました。
小判座上側の鍵穴は、施錠時45度で上側本締のデッドが突出。さらに45度回して、下側本締りのデッド、それからドア上部にロッドが突き出ます。下側の鍵穴は、上側の鍵穴を解錠する際の解除の役目を持っています。経験上、ロッキングバー方式の鍵が折れた場合、鍵穴から抜くのは不可能。シリンダーを分解しなければなりません。そして、このユニットには”絶対に分解しないでください”とのシール。正直分解するのは怖かった。GOALのサムラッチなみに、厄介でした。でも、なんとか折れた鍵は抜けました。それにしても、メンテナンス性が考慮されていない錠です。鍵が折れた場合でも交換しろというのでしょうか。ほとんどの業者では、交換で\30,000以上のコースとなるでしょう。