車
珍しく、車持込での依頼。厚木市の遠方からわざわざ来られたそうです。運転席ドアのカギが不調でタンブラー入れ替えをお願いしようにも、あちこちで断られたとのこと。シリンダー交換しようにも、メーカーではパーツ供給も終了しているそうです。マツダと聞いていましたが、20年落ちのFORD festiva。確かに、マツダが生産していた車です。 純正キーの刻印はFORD,確かに開錠方向に廻ったり廻らなかったりする。キーを差し込んだときの遊びが大きい。鍵穴を覗いて見ると、片側7枚。タンブラーの磨耗が原因とは考えにくい。磨耗するなら、キーの可能性が高い。さらに、このタイプのタンブラーは持っていません。マツダは古い車でも11枚カットしか遭遇したことがない。
純正キーはストッパーがなく、先端あわせ。キーナンバーで調べると、確かにM326・M336で配列は一致する。M版ブランクはストッパーあり、差し込んだときの遊びがかなり小さい。頭が混乱してきたので、インプレッションでピッチを取ってみる。さらに、データで7枚分をカット。純正キーの幅が0.1狭い。車のシリンダーなら0.1程度の誤差、大丈夫だと思います。が、実際カットしたキーはスムーズに廻る。タンブラーの動きが遅いので、長年の油分やゴミほこりも影響か。パーツクリーナーで洗うと、さらにスムーズになりました。このシリンダー、ヨーロッパで生産していたようです。シリンダーのつくりがいい加減なのかなあと思いつつ、20年分の汚れや磨耗も合わせて複合的な原因でしょうか。お客さんは満足しています。この車、マニュアル車でした。すげー・・・毎年、あちこちパーツ修理代をかけながら、乗り続けているとのこと。相当愛着を持って乗り続けていることに、共感を覚えます。これが本当のエコなんじゃないのかな。ハイブリッドに買い換えることだけがエコじゃない。下取り車を膨大な鉄くずにするよりもいい。
1月 27, 2011 7:42 PM|
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ロードサービスより、立川市で15時過ぎ、インロック。99年式、マークⅡで唯一のFF車。久々にハーフ382に出くわした。5年前なら、しばしば対面、過去に100台以上は解錠してきたと思います。ハーフタンブラーのデプスおよび状態によって、当たり外れがあります。2分ほどで解錠。お客さんがアパート玄関から出てきました。結構時間がかかると思って、10m離れた自宅に戻っていたようです。聞くところによると、午前中に大手鍵屋チェーンを呼び、30分かけて開かず。お客さんの用事があるので時間切れとなった模様。午後になって冷静になり、無料ロードサービスがあることを思い出したそうです。お客さんとしては\13,650という少しぼったくり気味の料金を払うことなく、解決したので喜んでいます。
鍵屋として、同業者がハーフ382を30分で開けられなかった、と聞いただけでは何も言えません。当たりハズレや状態の良し悪しがあるからです。しかし、今回同じ車をピックした鍵屋として言えることがあります。”これで30分かけてちゃマズイよ”それに”ハズレでも30分あれば鍵作しながら開けられるよ”。その鍵屋さんのセリフ、「これはピッキング対策した特殊なカギで・・・・」ま、ハーフは少し特殊、なのかな。お客さんにとっちゃ、どうでもいいことのような気がする。そういえば過去に地元でグランビア、ハーフ382の解錠をした現場を思い出しました。お客さんが言うには、直前にギブアップした鍵屋が一生懸命差し金を使いながら「この地域じゃ、これを開けられる鍵屋はいない」とのたまっていたそうです。今時のトヨタ車で差し金使うって、何?差し金対策バッチリだし、リスクあるよ。20世紀の鍵屋?開けられないなら、素直に負けを認めよう。そんな捨て台詞言うな。みっともないよ。
1月 25, 2011 8:10 PM|
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年末年始に休暇を取った。5年以上まともに休んでいなかったので、精神的に良いリフレッシュになりました。例年通り、1月なので仕事はスローペース。今年はまだ”開け”しかやっていない。毎年1月は交換需要がかなり少ない。時節の波を体得しているので、あまり不安はない。夕刻、デリカスペースギアのインロック。車の流れが多い。路肩に停めており、歩道がある助手席でピックした方が安心かも知れない。でも三菱なので、運転席の方がやはりサクッと終わるだろうと考え、運転席ドアをピック。20秒以下で完了。お客さんが、私の工具や仕事内容に、すごく興味を持っている。いろんな質問をしてくる。興味本位で聞いてくる人が大半なので、いつもは適当に二言三言しゃべって終わり。ところがこの人、随分真摯に鍵屋の世界を知りたがる。話のリズムがよくなり、10分ほど本音ベースで実情をお伝えした。聞くところ、この方、私と同じ自営で10年選手。車の板金整備をやっており、商売が厳しい実情から、バイクのカスタムなども手がけているという。どおりで、と思う。質問の視点がサラリーマンではないな、と感じるのです。情報は出せば出すほど入ってくるという。彼から新しい視点を頂いたのかも知れない。
1月 9, 2011 7:08 PM|
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八王子、工業団地の一角。工場敷地内にサンバーあり。依頼者の携帯にTEL。「あー俺はそこにはいないよ」最近このパターンが時々ある。困ったものだ。道理を立てれば、売上げが立たず、というケースに今後多く接することになるでしょう。今回は、住所を同じくする依頼者の息子さんがいたので、よしとする。解錠作業自体は面白みなし。ちょうど敷地内に入ってきた大型トラックに積載された奇妙な物体に興味を持つ。聞くと、警察無線のレーダーだという。これから焼付け塗装を行うそうです。
仕事柄、毎日運転するカギスター、幹線道路はもちろん街道にもカメラ設置が大幅に増えているにことに気付く。民主党政権が監視国家への歩みを加速しているのか。脳内赤化が完了した仙谷なら、やりかねない。映画Enemy Of Americaのようなシステムが日本で完成してしまうのだろうか。
12月 29, 2010 1:13 PM|
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鍵がイグニッションに入らないという。いつもはロードサービスから依頼の来ないエリア、多くの鍵屋が断ったに違いない。多摩市の商業ビル地下Pに到着19:30。確かに、キーが先端部分しか入らない。H15年くらいのモコ、つまりスズキMRワゴン。このタイプはハーフ382を使用している。経年劣化で鍵が廻らなくなるトラブルが起きるので、開発したトヨタも現在は採用していない。最初はタンブラーの洗浄で直るレベルかと思っていました。クリーナを吹いても、状況変わらず。鍵穴見ると、手前のハーフがずっこけている。解消できないレベルのずっこけ方だというイメージ。ピックしたのではないのに、通常使用でハーフタンブラーが、しかもイグでこけている。こんなこと、あるんだなあ。
ずっこけ解消用ブランクを挿す。キーは奥まで入るようになった。しかし廻らない。よくよく鍵穴を見ると、手前ハーフの左側は視界にはない。伸びきった右側ハーフはゆるゆる、スプリングが効いていない状態。最悪。すでに左側のハーフは外筒にまで飛んでいるのか。右側ハーフをめいっぱい横方向に押す。ひたすらこれを繰り返す。左側ハーフは降りて来ない。シャッターをスライドさせた状態で、覗きながらピック持つ作業。シャッターがなければ、あるいは手がもう1本あれば、という気分。執着心で2時間ほど続けた。結論から言うと、見極めが悪かった。ギブアップ。高さ制限のある地下P、レッカーが入れないようなら破錠か。イグニションの破錠もけっこう体力勝負。あまりやりたくない。幸い、レッカー手配できたようなので、撤収。これがドアなら内張り剥がして分解できる。イグだとACCまで回せない以上、どうしようもない。根性と執着心だけでは、解決できないこともある。時間の見えない作業で、ひたすらお客さんを待たせるのもよくない。こういう依頼、5分かかるか5時間かかるか分からない。報われないこともあるもんだ、と意気消沈。
12月 23, 2010 10:59 PM|
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